• Akiko Yamanaka

なぜ私たちは「幸福」になることを人生の目標としてはいけないのか?

最終更新: 2020年6月24日


私たちの社会は、私たちがどれだけ成功しようとも、どれだけたくさんの物を持ってようとも、いつも「何かが足りない」と思わせてしまう構造になっていると言われています。私たちは無意識のうちに、もっと欲しい、もっと良いものを、もっと良い人間関係を、もっと目標を達成しよう、もっと早く、もっと上手に…と永遠に終わりのない欲求をため込んでいってしまうものです。

多くの人たちが、「幸福」は何かに成功した結果としてついてくるものだと考えがちです。しかし、俳優のジム・キャリーが「誰もが有名になって金持ちになるべきなんだ。それで、今まで思い描いていた自分の夢を徹底的に叶えてみればいい。そうすれば、みんなそれが答えじゃないってことが分かるはずさ。」と語ったように、科学的な研究結果でも、私たちは何か目標を達成するたびに一瞬の「幸福感」を味わうものの、時が経てばその幸福感は泡のように弾けて消えてしまうものだということが明らかになっています。そして、幸福感が消えてしまえば、私たちはまた「幸福を味合わせてくれそうな目標を作る」というサイクルをいつまでも繰り返してしまうと考えられています。

幸福とは結果ではない。選択なのである


1920年代に活躍したアメリカのフットボール選手ラルフ・マーストンの「幸福とは結果ではない。選択なのである。」という言葉があります。研究によると、人は1日になんと平均で35000回もの選択をしているそう。毎日、小さなことから大きなことまで選択をしていくなかで、そこには良い選択もあればあまり良くなかった選択もあるでしょう。しかし、一つ一つの選択は深層心理の中で幸福感を味わうための基本的な欲望に結びついていると言われています。そして、この選択の積み重ねが、私たちの「生き方」となり、選択次第で幸福な生き方を実現していくことができると言われています。

もちろん、自分を取り巻く環境や状況によってコントロールできないこともありますが、どう生きていくかを決める「生き方」は自分自身の選択です。そうなると、私たちの生き方の「幸福」レベルを少しでも上げてくれる良い選択をしてみたいものです。




幸福になるためのアイデアとは?

今回は、そんな私たちの「生き方」を少しでも幸福にする選択のアイデアをご紹介したいと思います。

1. 感謝の気持ちを持つ

「感謝の気持ち=幸福」と言えるほど、この二つは密接な関係があると考えられています。ちょっとひと休みして、「マインドフル」な気持ちで、今のあなたの人生に起こっている出来事、あなたがここまで成し遂げたこと、「ああ、自分の人生って悪くないな」と思うことについて考えてみてください。そうすることで、様々なことに感謝の気持ちが生まれるはずです。

2. 思いやりの心を持つこと

「思いやりの心なしにマインドフルネスは実践できない」と言われるほど、メンタルウェルネスにはこの「思いやり」がカギとなると言われています。思いやりの心は、自分自身に対してでも他人に対してでもかまいません。自分への思いやりは、自分自身の抱える問題と向き合い、偏見のない気持ちで自分自身を評価することができると言われています。また、他人を思いやったり、相手に親切にしたり、褒めたりすることで、脳がオキシトシンと呼ばれる幸せを感じるホルモンを分泌することも分かっています。

3. メディテーションを習慣化する

「幸福」とは決して壮大なものではなく、とても些細なものです。忙しさに追われたり、イライラしたり、私の「幸福」はどこ!?なんて先を見つめていたら、簡単に見逃してしまうもの。まずは、少しの間でも全ての動きを止めて、メディテーションを行ってみませんか? まずは座り心地の良い椅子や床に座って、自分自身と自分の周りだけに意識を向けてみてください。そして鼻から息をしっかり吸い込み、口からゆっくりと息を吐き出してください。そして、頭のてっぺんから、足の爪先まで、体の節々までどんな感覚があるか感じてみてください。メディテーション専門のアプリHeadspaceの調べでは、10日間メディテーションを行ったことで幸福度が16%上がる効果もあったそう。

「幸福」とは、すでに私たちの中に存在しているものなのかもしれません。それをしっかり見つけて感じ取るのは、私たちの選択や考え方次第だと言えるでしょう。