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  • 執筆者の写真Akiko Yamanaka

幸せをついアピールしてしまう? それは自分の弱みを感じていることが原因!?<承認欲求の心理と3つの対処法>



人間は社会的な生き物ですから、社会に属していれば、誰でも上下関係のしがらみに巻き込まれたり、自尊心の衝突を経験したりすることを避けて通るのは難しいことがあります。しかし、後でモヤモヤ感を残してしまう自尊心の衝突は、特に後味が悪いもの。動物社会でも、自分の優位性を示すために相手に馬乗りになることがあると言われていますが、それは、人間の社会でも例外ではありません。もちろん、人間の社会ではフィジカルでの衝突はありませんが、「自分の方が相手よりも優位」と思いたいと言う願望があり「私の方が他人よりも幸せである」と一方的に格付けし、それを主張したりアピールしたりすることはよく見受けられます。


では、あえて「自分は他の人よりも幸せである、優位である」と、アピールしたり確認したりすることで優越感を持ち、自尊心を満たそうとする人間の心理はいったい何が根元にあるのでしょうか。フランスのセラピスト、マティーヌ・ペリウによると「子供の頃の経験に起因する自己肯定感の低さが」顕著になっている人がよりその傾向が高くなると言います。子供の頃に、何らかの形で恥をかいたと感じることがあったり、そのことで学校の先生や親から充分に守られなかったと感じたことがあったと言う人もいるかもしれません。あるいは、失敗したことをからかわれたり、ジャッジされたりした経験があったかもしれません。また、そんななかで人から「愛されたい」という気持ちが強かった人ほど自己肯定感が低い傾向があるそう。何らかの形で、自分でも気づかないところで、そうした感情がトラウマのように残っているという人は決して少なくなく、知らず知らずのうちに「自分は他人よりも幸せ」であると言うアピールをどこかで行ってしまっている可能性もあります。誰でも「自分は決してそんなことはしない」と思うものですが、人間の本能的な願望の一部でもあるので、知らないところで表に出てくることもあるかもしれません。


「優越感を持ちたい」「自尊心を満たしたい」と言う感情と向き合うために、私たちは日頃からどんなことに気をつけておくべきなのか。今回は、3つステップをご紹介したいと思います。


1.自分の隠れた「傷つきやすい」ところを見つける


マティーヌ・ペリウは、「つい自分をアピールしたり、自慢話をしてしまっている時に、自分の中の傷を隠していることはないでしょうか」と問いかけています。「自分は、もっと認められるべきだ。愛されるべきだ。そう感じるようになったのは、いつから?あるいは、何がきっかけであなたをそうさせたのか?」と一度、振り返って見ることが大切だとか。自分の傷や弱みを表に出すことは、とても辛いことですし、難しいことでもあります。でも、そのステップを踏むことで、心の安らぎを得ることができるようになるそう。



2.自分の価値について考える


ここでも、まず自分自身に尋ねてみてください。「私は誰に認められたいのか? なぜ認められたいのか? 他人に認められると言うことは、自分にとってどういう意味があるのか? どんな時に自分が「一番」だと思うのか? 誰によって一番だと思われるのか? また、そしてそれは真実なのか?」この質問一つ一つに答えることによって、自分にとって一番大切なことは何かを探し出すことができ、自分にとってのロールモデルや自分がどんな人のように思われたいと考えているのかが、明確になってくると言われています。


3.もっと友達を信じよう


セラピストのマティーヌ・ペリウは「つい幸せアピールをしたり、自己アピールをしてしまう人は、自分自身の価値が自分で見出せないと言う人が多い」と言います。自分のダメなところも、欠点も含めて、あなたのことを大好きでいてくれる友人に頼ることができれば、きっと心強い助けになるでしょう。


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