• Akiko Yamanaka

心を「欲望」という魔物に乗っ取られないようにする3つのステップ


私たちが抱く気持ちのなかでも、身近な感情と言える「欲望」。仏教の世界で「欲望」を持つことは“「飢え」の現れ”だと考えられているそうです。人によって、または自分たちが暮らす環境によって、「欲望」の種類も様々だとは思いますが、「欲望」を持つということは、「今の自分に満足していない」という感情に起因していると言えるかもしれません。現代の消費社会では、「どこどこのブランドの最新デザインの服が欲しい」とか、「こんな髪型にしたい」と言った欲望はキリがなく、常にもっともっとと何かを求めてしまいます。

ほかにも、私たちは物質的な欲求だけでなく、常にエンターテイメントを求め続けるという「飢え」をあらわにすることがあります。このタイプの「欲望」は、「今、この瞬間」に触れることよりも、考えことをしたり、妄想をしたり、何かの問題をクヨクヨ考えてしまうような癖をさらに悪化させてしまい、頭の中が常に考え事で落ち着かない状態になってしまうことがあると言います。私たちは、何かを欲したり、あるいは「何もすることがない」と思ったりすると、すぐに携帯電話をいじったり、テレビのリモコンを手にして、ひたすらチャンネルを変えてしまうような傾向に陥りやすいもの。こうした欲求は、テレビや携帯だけでなく、アルコールやドラッグなどの依存症に陥ってしまう危険性もあると言われています。


こうした強い「欲望」をコントロールできるようになるためには、まず自分自身で「欲望」の存在を認識する必要があるのだそう。自分の中で渦巻く「欲望」の力を抑えることで、幸福感だけでなく、人生の楽しみが増え、また視野を広げることが可能になると考えられています。

今回は、そんな「欲望」を上手にコントロールできるようになるコツをご紹介します。

1. 欲望を感じることに気づく

まずは深呼吸し、「私は今何を欲しているのか?」と自分に語りかけてみてください。もしかすると、その欲望は一杯のコーヒーから、ネットサーフィン、あるいは想いを寄せる人への欲望かもしれません。欲望は、時にわかりにくく、複雑で、変わりやすいものです。まずは、欲望や渇望が生み出すエネルギーを体と心の中で感じてみてください。喉がグッと狭くなるのを感じたり、体のどこかに緊張感を感じたり、目を見開いていることもあるかもしれません。そうしたら、ちょっと間を置いて、「これから私はどのように状況を変えていきたいのか?」と自問自答してみましょう。心の状態や経済的な状況、人間関係、あるいは人生についてでもかまいません。今、この瞬間に心の中に抱えている不満や、よりよくしたいという欲望、そう言った感情が体にどのような影響を与えるか感じてみましょう。



2. 日常的な生活の中での「欲望」を意識する

日常的に、人は「欲望」を感じているものです。一杯のコーヒーから、お店で見た素敵なアイテム、心惹かれる人のことを考えたり、常夏のビーチホリデーを夢見たり、常に「欲望」で心はいっぱいになっています。まずは「自分はこれを持つべきだ!やるべきだ!」と心に思い浮かぶこと全てを認識してみましょう。そして、その欲望が満たされるまで、居心地の悪さを感じたり、怒りを感じたり、イライラする気落ちになるかどうか自分で確かめてみましょう。

3. 「欲望」に働きかける

上記のように、自分が持つ「欲望」への気づきや、認識をするトレーニングを行うことで、自分の「欲望」がどのように湧き上がってくるのかをよく知ることができるようになり、心の中でコントロールすることが容易になると言われています。人々が自分の持つ「欲望」に気がつく瞬間は、「欲望」が満たされた時が多いものです。オンラインショッピングの「購入」ボタンを押すまで、あるいはクッキーを食べ終わってしまうまで、自分の「欲望」には気がつかないことが多いと考えられています。もし「欲望」が沸き起こっている最中にそのことに気がつけない場合、「欲望」で心が支配されてしまうという結果に陥りやすいものです。そのことを理解した上で、人生を振り返った時に、「欲望」や「野心」と言った感情が、どれだけ私たちの心を貪っているかに気づくことができるでしょう。そうすれば、「欲望」との上手い付き合い方を身につけることができるようになるかもしれません。